2023/01/12
はじめに
Ubuntu で Unreal Engine (UE) を用いてゲーム開発の勉強をしていた。
UE を Ubuntu にインストールするためには、Windows や Mac などに比較してインストールが複雑な印象を受けた。
そのため、手順を大まかに残すことにした。
特に、ビルドしたバイナリを Launcher や Files の.uproject
ファイルのクリックから起動できるよう設定まで行う。
動作環境
Ubuntu 22.04 LTS
手順
- Epic Games アカウントを作成
- EpicGames アカウントのアカウント設定で GitHub を連携
- EpicGames/developer に参加する
- GitHub 上のリポジトリからソースコードを取得する
- ビルドする
- インストールする
ブラウザ上での準備
EpicGames アカウントの作成および、GitHub との連携をする(参考)。
正常に連携が完了すれば、こちらで UnrealEngine のリポジトリを見ることができる。
ソースコードの取得
GitHub の Releases からダウンロードしてもいいが、私の場合 Git 管理のままローカルに取得することにした。 このとき、クローンするパスが実質的なインストールパスになるので、注意が必要。
$ git clone https://github.com/EpicGames/UnrealEngine.git
$ cd UnrealEngine
ビルドする
make
に際しては、-j
オプション無しで並列化してくれる。
まずはサードパーティライブラリをインストールする。以下コマンドでは、SUCCESS というメッセージが出ることまで確認する
$ ./Setup.sh
次に、makefile 関連のファイルを生成と、ショートカットの設定を行う、
$ ./GenerateProjectFiles.sh
最後に、ビルドする。
$ make
ビルドが完了したら、相対パスで UnrealEditor が実行できることを確かめる。
$ ./Engine/Binaries/Linux/UnrealEditor
ちなみにこのコマンド、初回起動はかなり時間がかかる。
インストールする
インストール
とはいうものの、UE のバイナリは自身でビルドしたものである上に、よくあるようなmake
のインストールオプションがあるわけではない。
実際の UE の起動は、上述したコマンドを実行することで行う。
さらに、実は Launcher への登録は、GenerateProjectFiles.sh
で一応できている。
しかし、私の環境では Launcher から直接起動することができない。 そのため、Launcher への登録は手動で調整する必要がある。
以下、<name>と書いてある部分はローカルのユーザ名に置き換えてください
まずは、アプリの設定ファイルがどのように生成されているのかを確認する。
$ cd ~/.local/share/applications
$ ls -l
コマンドの結果の内、関係するのは以下。
total xx
-rw------- 1 <name> <name> 428 Jan 16 01:08 com.epicgames.UnrealEngine.desktop
-rw------- 1 <name> <name> 382 Jan 16 01:08 com.epicgames.UnrealEngineEditor.desktop
-rw------- 1 <name> <name> 432 Jan 16 01:08 com.epicgames.UnrealVersionSelector.desktop
-rw------- 1 <name> <name> 85 Jan 16 20:40 defaults.list
まず私は UnrealEditor のみ使いたいので、
$ rm com.epicgames.UnrealEngine.desktop com.epicgames.UnrealVersionSelector.desktop
$ mv com.epicgames.UnrealEngineEditor.desktop com.epicgames.UnrealEditor.desktop
ファイル名を変えたので、defaults.list
を以下のように書き換える。
[Default Applications]
application/uproject=com.epicgames.UnrealEditor.desktop
最後に、com.epicgames.UnrealEditor.desktop
を以下のように書き換えアプリケーションを起動できるようにする。
#!/usr/bin/env xdg-open
[Desktop Entry]
Version=1.0
Type=Application
Exec=/home/<name>/Forks/UnrealEngine/Engine/Binaries/Linux/UnrealEditor %f
Path=/home/<name>/Forks/UnrealEngine/Engine/Binaries/Linux
Name=Unreal Editor
Icon=ubinary
Terminal=false
StartupWMClass=UnrealEditor
MimeType=application/uproject
Comment=Created By Unreal Engine
好みの問題だが、Unreal Editor
はUnreal Engine Editor
のままでもよい(ファイル名も同様)。
おわりに
デスクトップアプリケーションとして登録してあるので、Laucnher から起動できたり、Dock に追加することができる。
また、.uproject
拡張子に紐付けてあるので、Files などで.uproject
ファイルをダブルクリックすると、そのプロジェクトを UnrealEditor で起動してくれる。